- 著者
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権田 あずさ
- 出版者
- 学校法人山陽学園 山陽学園大学・山陽学園短期大学
- 雑誌
- 山陽論叢 (ISSN:13410350)
- 巻号頁・発行日
- vol.25, pp.217-230, 2019 (Released:2019-08-24)
【目的】本研究の第1の目的は,女子短大生が現在まで親とどのように関わり,親からの愛情をどう認識しているかを明らかにすることである。また,そのことが,女子短大生の結婚や出産に対する考え方と関連があるかについて検証することを第2の目的とした。
【方法】A短期大学の女子学生(1年生と2年生)に質問紙調査(無記名自記式)を実施した。
【結果】①学生と親との日常的な関わりは,学生が低年齢の時期に最も多く,年齢が上がるにつれて少なくなった。②学生は,幼児期から現在まで父親よりも母親と日常的に関わることが多かったと認識していた。③学生は,「意見や考え方を尊重してくれる」ことで両親からの愛情を感じていた。④母親との日常的な関わりが多かった学生は,様々な形で母親から愛情を感じてきたと認識していた。⑤親から愛されていると感じている学生は,結婚や出産を主体的に考えていたのに対し,そうではない学生は,客観的な指標によって結婚や出産を考えていたことが明らかとなった。