著者
横井 公紀 青山 幹雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.449, pp.347-352, 2011-02-24

現在,個人の情報発信,個人間のコミュニティ形成のツールとしてSNS (Social Network Service)の利用が拡大している.しかし,各SNSが基礎とするソーシャルグラフの構造は異なる.SNS間でソーシャルグラフの相互運用性が保証されないため,異なるSNSにまたがるユーザ間の関係構築,ソーシャルアプリケーション開発が困難である.本稿では,Web上の人物とその間の関係を表現するモデルである FOAF (Friend Of A Friend)に基づき,複数のソーシャルグラフの構造の差異を吸収するための統一ソーシャルグラフモデルGSGM(General Social Graph Model)を提案する.GSGMでは,FOAFの人物間の関係構造モデルをSNSのユーザ間のモデル化に適用し,異なるSNSのユーザとその間の関係を統一的に表現する.GSGMにより,異なる構造のソーシャルグラフを持つSNS間で相互運用可能なソーシャルグラフを実現する.Facebook, TwitterなどのSNSに適用し,GSGMの有効性を評価する.