著者
川上 勝弥 依田 彰彦 横室 隆 吉崎 芳郎
出版者
日本コンクリート工学協会
雑誌
コンクリート工学年次論文集 (ISSN:13477560)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.103-108, 2005
被引用文献数
2

一般廃棄物および下水汚泥に由来する溶融スラグを細骨材または粗骨材としたコンクリートに関する,材齢4年までの性状について考察した。溶融スラグを骨材としたコンクリートは,スランプ,空気量およびブリーディング量が増大する。圧縮強度は,天然骨材を用いたコンクリートと同程度のもの,あるいは低下するものがあるが,材齢の経過に伴う強度発現が溶融スラグ骨材により阻害されることはない。一方,溶融スラグ骨材のアルカリシリカ反応性は,JISに規定されるモルタルバー法および化学法では無害と判定されるが,ある溶融スラグ骨材は長期材齢における潜在的な反応性を示唆した。