著者
橋本 広徳 鈴木 哲 石川 衛 苅田 哲也 松浦 晃宏
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.483-486, 2017 (Released:2017-08-20)
参考文献数
23

〔目的〕誘発筋電図によるH波を脊髄興奮性の指標とし,持続的伸張運動と動的反復運動が脊髄興奮性に与える影響を検討すること.〔対象と方法〕対象は,下肢に神経障害の既往がない健常成人男性14名とした.誘発筋電図を用い,安静時,持続的伸張運動を行う条件と動的反復運動を行う条件の3条件で,ヒラメ筋のH波を測定した.〔結果〕持続的伸張運動条件において安静時,運動後間で有意な差は認められなかった.動的反復運動条件は安静時に対し,運動後に有意な低下が認められた.動的反復運動条件における運動後のH波の振幅変化率は,持続的伸張運動条件に比べ,有意に低かった.〔結語〕本研究の動的反復運動条件では持続的伸張運動条件より有意に脊髄興奮性が低下することが示された.