- 著者
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橋本 智江
川島 和代
- 出版者
- 一般社団法人 日本老年看護学会
- 雑誌
- 老年看護学 (ISSN:13469665)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, no.1, pp.115-122, 2018-08-01
<p> 利用者の重度化が進む介護保険施設において,入浴ケアは高温・多湿の環境下で行われる,介助者の負担が大きいケアのひとつである.本研究では,介護保険施設における入浴ケア体制の実態を明らかにし,介助者の負担に影響する課題を検討することを目的とした.方法は,介護保険施設計342施設に対し,質問紙を郵送し,入浴ケア体制に関する内容について,ケア管理者に回答を依頼した.その結果,156施設から回答が得られた(回収率45.6%).介護老人福祉施設では,1人用の浴槽を設置している施設が多く,マンツーマンでのケアを行っている施設が介護老人保健施設,介護療養型医療施設に比べて多い傾向がみられた.また,介助者が1勤務帯に入浴ケアに携わる時間は,200分以下が半数以上を占めていたが,300分以上の施設もみられ,3施設間で違いはみられなかった.これらのことから,介護保険施設における入浴ケアは,利用者の重度化に伴い長時間を要しており,介助者の負担の一因となっていることが考えられた.</p>