著者
川嶋 かほる 櫻井 朝美
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成14年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.61, 2002 (Released:2003-04-02)

食べ物は生物に由来し、他者の「いのち」によって、自らの生命維持をはかることが「食べる」ことである。しかし、食物生産の場から遠く離れ、飽食の時代といわれる現在、食べ物と「いのち」の関係はどのように意識されているかを、調査紙法によって調べた。食べ物に「いのち」があると考える人は76.4%であった。「いのち」を持っていると感じているのは、魚介類が最も高く80%以上を占め、畜肉類は約70%、鶏卵55%、野菜類は35%であった。「いのち」が失われると考える段階は、「切った時」「収穫した時」が多く、「料理した時」「食べた時」は少なかった。「いただきます、ごちそうさま」は79.8%の人がしているが、その対象は「食事を作ってくれた人」へが57.5%、「食べ物そのもの」は24.8%であった。