著者
櫻木 理恵 稲田 勤 高地 正音 有田 未来 吉村 知佐子 福留 梨佐 塩見 将志 石川 裕治
出版者
学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.21-24, 2011-03-31 (Released:2018-11-28)
参考文献数
3

本研究では,動詞を表すシンボルについて,シンボルの受信者側が,ノーマルのシンボル,具体物を追加したシンボル,動きを表わす線(動線)を追加したシンボルから受けるイメージを比較するために,成人を対象として,動詞に相当するシンボルのイメージ測定を行った.結果,ノーマルシンボルと具体物を追加したシンボルでは,15語中13語に有意差が認められ,具体物を追加したシンボルの方が高い評定値を示した.また,ノーマルシンボルと動線を追加したシンボルでは,15語中11語に有意差が認められ,動線を追加したシンボルの方が高い評定値を示した.さらに,具体物を追加したシンボルと動線を追加したシンボルでは,有意差のみられた語で,動線を追加したシンボルより具体物を追加したシンボルの方が高い評定値を示したものは11語中8語,具体物を追加したシンボルより動線を追加したシンボルの方が高い評定値を示したものは11語中3語であった.今後,シンボルへの追加情報を検討する場合には,具体物や動線の線画性や立体性にも配慮する必要があると思われた.