著者
西森 大地 山崎 裕司 中屋 久長 山本 双一 平賀 康嗣 片山 訓博 重島 晃史 高地 正音
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.59-61, 2011-03-31

下肢伸展運動を課題として,徒手による他動的誘導(以下,他動誘導)と徒手抵抗による誘導(以下,抵抗誘導)のいずれが運動再現性の点で優れているかを比較検討した.対象は,健常成人24名の右脚である.12名は靴ベラ式短下肢装具装着下(以下,装着群)で,残り12名は非装着下(以下,非装着群)で実験を行った.仰臥位,右膝関節最大屈曲位を開始肢位とし,他動誘導,抵抗誘導のいずれかのガイドによって開始肢位から再現させる屈曲角度(膝関節90°と60゜)まで誘導し,その運動を記憶するよう指示した.開始肢位に戻した後,自動運動によって運動を再現させ,誤差を求めた.膝関節60°の非装着群における誤差は,他動誘導,抵抗誘導の順に2.49cm,1.54cmであった。装着群では3.68cm,1.57cmであった.両群ともに抵抗誘導において誤差は小さかった(p<0.05 ).膝関節90°では非装着群において有意差を認めなかったが,装着群では抵抗誘導において誤差は小さかった(p<0.05 ).以上のことから,徒手抵抗を加えて運動を誘導する方法が正確に運動を指導することができるものと考えられた.
著者
櫻木 理恵 稲田 勤 高地 正音 有田 未来 吉村 知佐子 福留 梨佐 塩見 将志 石川 裕治
出版者
学校法人高知学園 高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.21-24, 2011-03-31 (Released:2018-11-28)
参考文献数
3

本研究では,動詞を表すシンボルについて,シンボルの受信者側が,ノーマルのシンボル,具体物を追加したシンボル,動きを表わす線(動線)を追加したシンボルから受けるイメージを比較するために,成人を対象として,動詞に相当するシンボルのイメージ測定を行った.結果,ノーマルシンボルと具体物を追加したシンボルでは,15語中13語に有意差が認められ,具体物を追加したシンボルの方が高い評定値を示した.また,ノーマルシンボルと動線を追加したシンボルでは,15語中11語に有意差が認められ,動線を追加したシンボルの方が高い評定値を示した.さらに,具体物を追加したシンボルと動線を追加したシンボルでは,有意差のみられた語で,動線を追加したシンボルより具体物を追加したシンボルの方が高い評定値を示したものは11語中8語,具体物を追加したシンボルより動線を追加したシンボルの方が高い評定値を示したものは11語中3語であった.今後,シンボルへの追加情報を検討する場合には,具体物や動線の線画性や立体性にも配慮する必要があると思われた.