著者
米嶋 一善 武田 智徳 友利 幸之介
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.640-655, 2022-12-15 (Released:2022-12-15)
参考文献数
56

内部障害の目標設定の状況と研究ギャップを特定するためにスコーピングレビューを実施した.全1114編のうち46編が対象となり,がん19編,心臓疾患16編,呼吸器疾患6編,腎臓疾患0編,複合疾患5編であった.作業療法領域,個別的で活動や参加に焦点を当てた目標設定に関する報告は少なかったが,がんを対象とした報告では比較的実施されていた.ただし,がん以外の領域で研究の必要性がないわけではなく,心臓疾患や呼吸器疾患でカナダ作業遂行測定(COPM)を用いた作業ニーズを調査する研究等が報告されており,今後本邦においても類似した研究の実施が求められる.
著者
近藤 健 関根 圭介 武田 智徳 野口 直人 李 範爽
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.277-284, 2019-06-15 (Released:2019-06-15)
参考文献数
30

急性期脳卒中患者に上肢機能評価を用いて,麻痺した利き手で箸操作自立を予測する因子を調べた.初期評価は発症から6.4±1.4日に握力,ピンチ力,10秒テスト,Fugl-Meyer Assessment for Upper Extremity,簡易上肢機能検査(以下,STEF),Motor Activity Log を実施した.退院前(発症から17.3±4.6日)に箸操作の自立度を評価し,予測因子を求めた.予測因子にSTEFが抽出され,カットオフ値は50点であった.STEFが箸操作自立の予測因子に抽出されたことで,箸操作が自立するためには物品操作の速度が必要であることが示唆された.