著者
武部 玲央 古市 徹 石井 一英
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.II_301-II_312, 2013

本研究は,稚内市及び離島を含む計5地域からなる宗谷地域の生ごみとそれ以外の可燃ごみ中の紙・プラ・布・木くず(燃料ごみ)の両方を対象とし,(1)既設バイオガス施設利用とごみ燃料(RDF)化施設の新設による地域循環圏シナリオを構築し,(2)コスト,リサイクル率,最終処分量を評価軸とし,現状の焼却施設更新シナリオと比較した場合の改善効果を解析し,実行可能な地域循環の構築例を示すことを目的とした.生ごみについては利尻・礼文島からコンテナ–フェリー輸送で稚内市の既設バイオガス化施設に運搬し,燃料ごみについては全ての地域からコンテナ輸送(またはコンテナ–フェリー輸送)し,稚内市で集中的にRDF化し,旭川市の既設製紙工場で利用するシナリオの改善効果が高いことを示した.