著者
小沢 利男 半田 昇 氏井 重幸 岸城 幸雄
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.513-521, 1979-11-30 (Released:2009-11-24)
参考文献数
15
被引用文献数
1

体重身長指数は身長との相関が少なく, 体重と相関が大であることを要する. この点について四つの指数I1=W/H (比体重, Wは体重, Hは身長), I2=W/H2 (Body Mass Index, BMI) PI=H/3√W (Ponderal Index), BK=W/(H-100)×0.9 (Broca-桂の指数) を検討した. 対象は10歳代から70歳代に及ぶ健常男子6,272名, 女子7,230名, 計13,502名である. その結果男女各年代層を通じてBMIが身長との相関が最も小さく, 体重との相関は比体重についで大であった. 又20歳代を対象として5cm毎に区分した各身長に対する各指数の変化をみると, BMIが最も一定した値を示した. 加齢に伴うBMIの変化をヒストグラムからみると, 男子では30歳代で20歳代より右に偏るが, その後60歳代に至るまでほぼ同じ分布を示した. 女子では20歳代から加齢と共に漸次右方に偏る傾向がみられた. 血圧との関係ではBMIの高いものに高血圧の出現頻度が高く, 特に男子でこの傾向が顕著であった. 男子における喫煙量とBMIとの間には一定の関係がみられなかった.