著者
氏家 徹 松下 健嗣 鈴木 秀和
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第27回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.234, 2011 (Released:2012-02-15)

ロボットに関連する様々な技術を促進させる試みとしてロボカップがある.当研究室が出場している中型リーグの場合,あらゆる方向に同じ姿勢で移動することが望ましく,一般的に広く用いられる独立二輪機構では実現は困難である.これを解決する方法として,オムニホイールを用いる全方向移動機構が有効である. これは近年,あらゆる方向への移動性能が求められる工場や病院など限られた作業空間において注目されている機構である.全方向移動機構の車輪数は3輪,もしくは4輪が一般的であり,当研究室では重心安定範囲を考慮して4輪駆動型を採用している.また,4輪駆動型は3輪駆動型よりもモータ数が多いため,トルクが高いといった利点がある.しかし,4輪駆動型の特徴として重心移動時に車輪が空転してしまう欠点がある.そこで,本研究では,全方向移動機構にサスペンションを搭載し,重心移動の際の車輪の空転を防ぎ,移動性能の向上を試みる.