著者
水本 浩典
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.8, pp.1-7, 2012-10-05

1995 年の阪神・淡路大震災時に作成された避難所に関係する文書、復旧に係わる公文書や、 2011 年 3 月以降の東北地方大震災時の関係資料は、将来の災害に備えるための貴重な分析データであり、放置したり秘匿せず、 「教訓」 として分析し活用することが、緊急の課題である。そのために、震災資料を広範に集積し、現代文書であっても忌避せず分析する研究の場が必要である。Documents related to the shelter, archives pertaining to restoration that created during the 1995 great Hanshin-Awaji earthquake, as well as the relevant documents of the Tohoku earthquake created after March,2011, which are valuable data analysis to prepare for the future disasters. It is an urgent issue to analyze and take full advantage of the data as "lessons", without leave or concealment. Therefore, we do need a field of research that we can accumulate earthquake materials extensively and analyze them without evasion even they are contemporary documents.
著者
水本 浩典
出版者
神戸学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

阪神・淡路大震災から15年が経過するなかで、戦後最大の都市型大規模災害に関係する史料(本研究では「震災資料」と呼称)のうち、特に、被災地の小学校・中学校などで多数形成された「避難所」に関する「震災資料」の所在を捜索するとともに、調査を目的としている。初年度に実施した神戸市域の小学校及び中学校に対するアンケート調査を基に、「避難所資料」の確認と発見に努めた。最終年度である平成22年度は、兵庫県南部地震の震源地に近い旧北淡町の避難所資料調査にも調査範囲を拡大した。(1) 震災資料所在の確認と資料の発見・神戸市立長田小学校避難所資料の発見と資料調査実施(原資料の寄贈を受ける)・神戸市立鵯越小学校(現・廃校)廃棄資料中から避難所資料発見・移管・淡路市立野島小学校(現・廃校)避難所資料の確認と資料調査実施(2) 聞き取り調査(避難所運営に係わる「記憶」資料の記録化)実施・神戸市長田区被災者からの聞き取り調査実施・神戸市東灘区被災者からの聞き取り調査実施(3) 神戸市消防局当時職員に対する聞き取り調査実施・特に、神戸市長田区の消火活動・人命救助活動に従事した職員(30名)に実施