著者
水谷 暢
出版者
新潟大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

(1)インタラクション・プログラムを開発するツール(オーサーウエアー・プロフェッショナル)を使って、民事紛争アクション・プログラムを組む。これにより、これまでは、「あるべき手続」「あるべき解決」「あるべき行動」が紛争処理理論では、求められてきたところがあるが、それに対して、つぎつぎと、どのようなインタラクションの応酬がつづくか。その中で、どうすればベタ-かを考える。そういうことが重要であることを明らかにした。(2)そのための題材として、まず第一に、これまでは、「囚人のゲーム」が紛争シミュレーションの基本パターンと考えられてきたが、それをパソコン上で走らせることによって、そうではないことを明らかにし、「裏切り」を咎める「オフ攻撃」を加えたパターンを基本とした「三択複合反復囚人のゲーム」をプログラム化し、これこそが、ベースに置かれるべきプログラムだとした。(3)つぎに、それを、つぎのような、現実的・具体的な民事紛争に応用する。1 遺産分割紛争 2 詐欺の手口・訪問販売 3 貸金事件4 土地交換事件(4)紛争行動の選択肢として、コミュニケーション拒否・電話・手紙・弁護士利用・内容証明郵便・調停申立・裁判・仮差押仮処分などから、暴力団利用・自殺などまでも含み込む。(5)これらの選択肢をどう動員すれば、相手方はどう出るか。これを繰り返していくうちに、相手方パソコンは、ある程度はランダムに、ある程度は戦略的・計算的に出方を返してくる。そのようなゲーム的なやりとりの中に、「時間」「紛争コスト」も当然織り込まれる。それら全体を視野に置いてゲームを展開してゆくと、これまで考えられてきたような、パイのぶん取り合戦とか、足の引っ張り合い・双方破滅といった紛争行動の考え方ではなく、もっと別の「対抗計算」にもとづいて、紛争行動に撃って出ているかが実体験されてくる。
著者
水谷 暢
出版者
新潟大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

1研究の目的と具体的手法(1)中越地震寄付金集め。畑「荒らし」。「宗教」か曖昧模糊。特殊「水」等「騙し」か不明。マスコミ取材「被害」か「利用」か両面か不明なもの。--そういった多数の「認知不可」具体例と発見視角を蒐集・分類・整理してきた(後掲URL(1))。(2)これらに対し、GPS・PDA、遠隔操作電子機器・webカメラ・面談調査等を使って、「認知外被害」か。もし、そうなら、どう予防等できるのか。--その手練手管を試み、その機材の写真も、3の素材写真も、後掲URL(2)に多数載せてきた。(3)上記(1)(2)について、協力者多数を仰ぎ、調査に協力して貰い、氏名・場所等の詳細を除いて、後掲URL(3)にアップし、IDとパスをお知らせして見て貰い、第三者からの聴き取りもしてきた。2研究から得られた知見(1)「分からないことはない」という、「科学万能観」と「科学でも分からないことがある」信念との表裏の関係があり、その暗黒深層心理を衝かれると、通常の「疑念」思考が麻痺することが分かった。明らかな「被害」であっても、「騙されて等いない」、と通じない。(2)これは、老若男女・教養・財産等と関係がない。生活保護費から「水」を買う大卒者。製作電子機器も使わず簡単に壊す者。『被害』観からの再考が必要。(3)口頭での説明も上の空で、「知」の深さ以外、小・中・高・大学での「教え込み」教育に一端があるのに気づいた。モノを手作りする癖のある人は、「ハタッ!」と気づく例が多かった。3研究成果の公開方法(後記urlのwebサーバーのみならず、予備サーバーも中古で造った。)BD付本での公開予定が、BDがPCとBDレコーダー規格等メーカーで違い、後記webアップに止めた。規格が統一となれば、収録済みBGM(2)に、モノ作りを入れ、試行錯誤させる本も付し、2008年内に、出版予定。