著者
加藤 悠宇汰 大場 春佳 水野 信也
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2021-IOT-55, no.6, pp.1-6, 2021-08-30

新型コロナウイルスの蔓延により,世界中でウイルス感染防止の施策が行われている.コロナ禍以前は,混雑が発生した場合,人の密集は当然のことと認識されていたが,現在は人の密集を発生させない取り組みをしなければならない.しかしながら,建造物や施設構造の変更は容易でないため,人の動線の分散や滞在時間の短縮などで,密集を防ぐ必要がある.適切な施設内での密集回避のためには,現実的なシミュレーションで評価を行う必要がある.混雑度を評価する手法に待ち行列理論があるが,待ち行列理論およびそのシミュレーションは,人と人との間隔,待ち行列と建物構造との関係,経路上の混雑を考慮していない.そこで,本研究では,施設密集度を定義して,待ち行列シミュレーション上に実在する施設環境を取り込み,待ち行列理論では確認することができない混雑や密集を施設密集度として評価できるシミュレーション環境を提案する.これにより,今後の社会に必須となる施設密集度を実モデルとして評価でき,社会にフィードバックできると考えられる.
著者
岩堀 由裕 水野 信也
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-38, no.7, pp.1-7, 2017-06-17

静岡理工科大学では現在脆弱であった情報基盤の整備を進めている.これには当然ながらコスト削減も必要であるが,教育機関として役割を果たすために次のような観点で計画を進めている.(i) 教育にフィードバックできる情報基盤の作成,情報基盤は見えない部分が多く,学生にとっては内部でどのような処理がなされているか見えない部分が多い.これには可視化が欠かすことができず,WiFi やウイルス対策状況など可視化しフィードバックをしている.またデータセンターの見学も行い,実際の運用環境を見ながら教育を実施している.(ii) クラウド環境利用の取り組み,クラウド ・ コンピューティングの環境は様々な場面で利用されているが,本学では教育クラウド環境と呼び,多くの学生に利用されている.また教員にもバックアップを個々で管理できるような環境が整備されている.クラウドの利点を活かし,幅広い利用を実施している.(iii) 情報基盤データの IR 利用,IR の重要性が高まる中,情報基盤データを IR に利用する取り組みをしている.学内には様々なデータがあるが,そのデータ整合性を取るために Office 365 を用いた統合認証環境を導入した.今後 IR を活用し,教育にフィードバックしていく.本研究では現在の取り組みをコストや可用性の面だけでなく,教育への貢献の面からも議論していく.