著者
菊池 誠 永田 新太郎
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 71.2 (ISSN:21890803)
巻号頁・発行日
pp.3136, 2016 (Released:2017-12-05)

進化的に作られた生命現象がどれほど珍しいかを考える試みの一つとして、タンパク質折れたたみのファネル的エネルギー景観の珍しさを検討した。折れたたみ過程を抽象化したランダム・グラフ上のランダム・エネルギー・モデルを考える。エネルギーが下がるノード間遷移だけで変性状態から天然構造へ到達できるものを理想ファネルと呼ぶ。グラフに対する理想ファネルの実現確率を求め、その分布から「珍しさ」を議論する。