著者
明石 正和 永都 久典
出版者
城西大学
雑誌
城西大学研究年報 (ISSN:09125302)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.19-26, 1984-03
被引用文献数
1 1

バレーボールの基本動作を体育科学の観点から研究し, 基本動作の合理性を解明しようとするもので, 今回は, 12人の大学男子バレーボール選手を被験者として, 全力によるスパイク動作を高速度カメラで撮影し, スパイク動作のフォアウィングからインパクトまでの腕のスウィングと打撃時に起る力学的現象との関わりについて分析した。その結果は次のとおりである。1. ボール速度は, 手のインパクト直前の速度, 手の換算質量, 手とボールの接触時間, 平均衝撃力と高い相関関係にあることが明らかになった。2. ボール速度は, 熟練者ほど, 手のインパクト直前の速度, 手の換算質量, 手とボールの接触時間平均衝撃力と高い相関関係にあることが明らかになった。3. バックスウィング終了後, 体幹の前方屈曲の際の, 肩関節速度が手先の速度に大きく影響するので, 肩関節速度を大きくする工夫が必要であると思われる。4. バックスウィングからフォアスウィングの肘関節の位置によって, スウィングの大きさに差のあることが明らかになった。