著者
関根 崇行 相澤 正樹 永野 敏光
出版者
The Society of Plant Protection of North Japan
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.56, pp.44-47, 2005

小型ファンを利用した送風機を自作し, 施設内に環流を発生させることにより, 雨よけ夏秋トマトに発生する地上部病害への影響を検討した.本機を48m<I>2</I>のパイプハウスに2組 (向かい合わせに2機ずつ4機) 設置し, 梅雨入り前から常時送風することにより, 灰色かび病および葉かび病の発生を軽減することが可能であり.特に灰色かび病に対する発病軽減効果は高かった.また, 本機の適用により, 7月下旬から9月初旬の化学合成農薬の使用を減らしても, 発病を低く抑えることが可能であり, 夏秋トマトの農薬節減栽培の可能性が示唆された.一方, 本機の送風によりうどんこ病の発生はやや多くなったが, 防除が必要な程度の発生ではなかった.