著者
田村 輝之 江口 尚孝
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.97-100, 2011 (Released:2012-03-29)
参考文献数
9

本稿では,日本の労働市場におけるオイルショック以前,オイルショック期,バブル期,就職氷河期における職務満足度に対する特有の効果(コーホート効果)が存在しているか否かについて統計的に検証を行う.学卒時点における労働市場の需給状況が,その後の賃金や離職に長期的な影響を及ぼすことは,「世代効果」として多くの研究の蓄積が行われている.本稿では,これらの先行研究を踏まえた上で,初職の参入時期が調査時点における職務満足度にどのような影響を及ぼすかについて検討する.