著者
田畑 稔 江島 伸興
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

利得が空間経済学のDSKモデルによって記述される空間的進化ゲームを構築することにより,人口移動による人口集中現象の数学的性質を明らかにした.この進化ゲームは人口増加率がDSKモデルの解作用素を含むリプリケーター方程式の初期値問題で記述される.この方程式の解がDiracのデルタ関数に収束することの証明ができた.これにより実質賃金密度の地理的不均衡により人口移動が発生し,これによって白血病ウイルスがどのように広がっていくのかを明らかにすることができた.
著者
江島 伸興 徳丸 治
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

インフルエンザ感染システムを長期(20年)に亘るのサーベイランスデータ分析と説明変数(原因と成りえる項目)が結果に与える影響評価のための統計的方法の開発の両面から研究を行った。1999年から本邦で観測されている週報データによる分析を行い、インフルエンザワクチン接種量の増加に対して、報告患者数が増加傾向にあることを統計的に結論付けた。また、RSウイルス感染症とインフルエンザの感染での干渉の研究成果も得た。これらの成果からインフルエンザ感染対策に向けた研究課題を示唆する結論が得られた。説明変数が応答変数に与える統計的方法の研究ではパス分析の基礎的方法を提唱した。