著者
金谷 明浩 山内 正憲 江島 豊 阿部 望
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.23-26, 2016-04-01 (Released:2016-04-07)
参考文献数
4

東日本大震災後,病院危機管理の一つに震災対策が重要な位置を占めている。今回われわれは,手術中に発生した震度6の地震を想定した避難訓練を行った。隣接した2つの手術室で行い,参加したスタッフは医師,看護師,臨床工学技士,医療クラークを含め総勢32名であった。訓練担当看護師により災害発生時のフローチャートやシナリオが事前に説明された。今回の訓練ではアクションカードを用いた初期対応及び避難経路の確認,さらに,手術や麻酔覚醒の方針について震災状況を考慮して麻酔科医と外科医の間で協議してスムーズに決定することができた。手術室における災害訓練は必要不可欠であり,今後も継続して行うことが重要である。