著者
足立 亨介 池島 耕
出版者
高知大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-07-18

本研究ではマングローブ物質循環の鍵を握る落葉とこれを摂食するカニの関係について考察した。フィールドおよび飼育実験などからカニは落葉の34%を摂食していると算出された。カニ腸内細菌、および生息土壌細菌のメタゲノム解析においては両者ともにcellulose degradationに属する菌が見出された。また両者において還元糖量の換算で数10-約100mg/kg soil/24hのセルロース分解酵素活性が見られた。我々のこれまでの成果を考慮すると、調査フィールド内では落葉中のセルロースの1/3程度はカニの消化液→腸内細菌→土壌細菌の3要素によって分解を受け手入ることが示された。