著者
野津 亮 河上 寛和 本多 克宏 生方 誠希
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.522-534, 2016
被引用文献数
1

本論文では,大まかに部分領域を評価しつつ,探索と活用を考慮に入れながら最適化問題を効率的に解くことのできる手法の開発を目指す.まず,数理計画問題における最も単純な探索アルゴリズムであるランダムサーチを改良したランダムグリッドエリアサーチを基礎アルゴリズムとして提案する.探索空間を分割することによって数理計画問題を多腕バンディット問題に置き換えることができ,探索と活用の度合いを考慮したアルゴリズムであるUCB手法などを適用することが可能になる.次に,バンディットアルゴリズムを適用したUCBグリッドエリアサーチ,UCTグリッドエリアサーチを提案,検討し,連続空間最適化問題における比較実験を行い,その収束速度の速さを確認した.