著者
服部 雄市 野津 亮 本多 克宏
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第30回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.420-425, 2014 (Released:2015-04-01)

本研究ではマルチエージェントシステムを用いて,SIRモデルを参考にした感染症の流行過程を仮想的に観察するためのシミュレータを作成した.SIRモデルは数理モデルの一つであり,感染症の流行過程を記述するモデル方程式である.このモデルをマルチエージェントシミュレータに用いる事により,創発的な現象である感染症の流行過程を表現することが出来る.またこのシミュレータでは,相互に関係しつつ,通勤経路,住居を決める.このシミュレータを通じて,都市モデルの違いにより感染流行の様子の違いを検証した.
著者
上野 貴紀 野津 亮 本多 克宏
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.110, 2013 (Released:2015-01-24)

強化学習の問題点として,状態,行動空間の爆発に伴う必要メモリ,学習時間の増大が挙げられる.これを防ぐために,近年様々な手法を用いた研究が行われている.本研究では強化学習の一種であるQ 学習の価値推定値表にファジィクラスタリングを適用しメンバシップ値を考慮に入れた学習法を提案し,学習済エージェントからの圧縮された情報によってどの程度の学習が行えるかを検討する.
著者
本多 克宏 田中 大士 大塩 竣也 野津 亮
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.14, 2013 (Released:2015-01-24)

共クラスタリングの有望な応用事例として,インターネット上での協調フィルタリングが注目されている.嗜好の類似したユーザ群に関連性の強いアイテムを割り当てる共クラスタリングにより,未購入・未評価のアイテムを推薦する.大規模なユーザ群への実応用を目指す上では,従来の共クラスタリングアルゴリズムでは計算コストの面で限界があった.本研究では,サンプリングアプローチに基づく大規模データへの適用可能性について,検証する.
著者
本多 克宏 松井 智宏 野津 亮 市橋 秀友
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第25回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.147, 2009 (Released:2009-12-15)

テキスト文書の分類は電子メール自動選別や特許検索などの基盤技術として重要である.本研究では,ファジィ主成分分析に基づくロバストなk-Means法により,ノイズとみなされる文書の影響を除去しながら,関連性の強い文書からなる文書クラスターを抽出する.頻出単語のtf-idf値に基づくテキスト文書の数値化の後,ファジィ主成分分析の応用により文書間の結合行列を作成し,各文書の重要度(ノイズではない度合い)を考慮しながら行列の並べ替えを行うことで,クラスター構造を視覚的にとらえる.
著者
野津 亮 市橋 秀友 本多 克宏
出版者
横断型基幹科学技術研究団体連合(横幹連合)
雑誌
横幹連合コンファレンス予稿集 第1回横幹連合コンファレンス
巻号頁・発行日
pp.184, 2005 (Released:2006-06-27)

本研究は認知モデルを構築し,精神的なケアやカウンセリング,日常的なコミュニケーションを援助することを目標とするものである.認知的均衡理論をグラフ理論を用いて3項関係から多項関係に拡張し,そのバランスについて論じ,精神分析的アプローチにおける抑圧などの心的防衛機制を概念グラフ構造の変化として捉えることを検討する.
著者
服部 雄市 野津 亮 本多 克宏
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.30, pp.420-425, 2014

本研究ではマルチエージェントシステムを用いて,SIRモデルを参考にした感染症の流行過程を仮想的に観察するためのシミュレータを作成した.SIRモデルは数理モデルの一つであり,感染症の流行過程を記述するモデル方程式である.このモデルをマルチエージェントシミュレータに用いる事により,創発的な現象である感染症の流行過程を表現することが出来る.またこのシミュレータでは,相互に関係しつつ,通勤経路,住居を決める.このシミュレータを通じて,都市モデルの違いにより感染流行の様子の違いを検証した.
著者
本多 克宏 大森 正博 生方 誠希 野津 亮
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.130-135, 2016-03-15 (Released:2016-06-15)
参考文献数
14

Privacy preservation is an important issue in such personal information analysis as crowd movement analysis with face image recognition. This paper proposes a novel framework for estimating crowd movement characteristics without exactly distinguishing each person, in which personal authentication is performed in eigen-face spaces after fuzzy k-member clustering-based k-anonymization of feature vectors. An experimental result demonstrates that, supported by fuzzy partitioning, the novel framework can improve not only the noise sensitivity and anonymization quality of the conventional k-member clustering but also the reproducibility of crowd movement.
著者
野津 亮 河上 寛和 本多 克宏 生方 誠希
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.522-534, 2016
被引用文献数
1

本論文では,大まかに部分領域を評価しつつ,探索と活用を考慮に入れながら最適化問題を効率的に解くことのできる手法の開発を目指す.まず,数理計画問題における最も単純な探索アルゴリズムであるランダムサーチを改良したランダムグリッドエリアサーチを基礎アルゴリズムとして提案する.探索空間を分割することによって数理計画問題を多腕バンディット問題に置き換えることができ,探索と活用の度合いを考慮したアルゴリズムであるUCB手法などを適用することが可能になる.次に,バンディットアルゴリズムを適用したUCBグリッドエリアサーチ,UCTグリッドエリアサーチを提案,検討し,連続空間最適化問題における比較実験を行い,その収束速度の速さを確認した.
著者
斉藤 晃貴 野津 亮 野原 由布美 生方 誠希 本多 克宏
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.240-245, 2015 (Released:2016-02-26)

本研究では離散最適化問題に対するUCBアルゴリズムに基づいた新しい手法を提案する.GAに代表される手法は問題の近傍関係構造に影響を受けやすいため,探索空間をいくつかのグリッドに分割することによって,活用と探索のジレンマという点からこの問題を捉え直す.このグリッドの選択は多腕バンディット問題と考えることができるので,UCBを適用することによって活用と探索のバランス化を図った.UCBグリッドエリアサーチを提案し,0-1ナップサック問題の数値実験を行った.提案手法によって異なる環境でも安定した結果を得られることを確認した.
著者
市橋 秀友 本多 克宏 野津 亮
出版者
大阪経済法科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

クラスタリングとパラメータ最適化による簡便な識別器であるファジィc-平均識別器(FCMC)の識別時間(テスト時間)と訓練時間(事前計算時間)の大幅な改善手法を開発した.そして,FCMCの訓練時間を高性能なサポートベクターマシンとして知られているLibSVMと比較した.四つのパラメータのうちの二つを自動最適化する.LibSVMのパラメータ数は2である.改良されたFCMCではLibSVMと同等の識別精度が得られ,100万件以上の大量データでの訓練時間は,LibSVMに比べて100倍から1000倍の高速化を実現した.
著者
野津 亮 山本 優 本多 克宏 市橋 秀友
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.154-164, 2010-04-15 (Released:2010-07-02)
参考文献数
15

本研究は,複雑な人間関係によって構成される社会構造を理解する手がかりを得る為に,認知的経済性をエージェントに実装したマルチエージェントシステムを提案する.このシステムでは対人関係のメカニズムに関する理論として,Heiderの認知的均衡理論(バランス理論)とその数学的拡張としてCartwrightとHararyによって提唱された構造的均衡理論を認知的経済性の論理的な基礎としている.これらの理論では,概念間の関係性を肯定的関係である「+」と否定的関係である「-」に定義し,その関係によって作られたサイクル上の各関係性の積の符号によって認知的均衡状態を判断する.人間は認知的均衡化に向かうように認識を改めるとされる.このモデルにより,エージェント同士のコミュニケーションに様々な条件を付与しつつ,情報が伝達されていく仮想社会をシミュレートしたり,グループ構造やストレス構造がいかに形成されるかについても検討することが可能となる.本論文では複雑化するコミュニケーションネットワークが人間関係や認識にどのような影響を与えるのかを調査することを目的としている.エージェントモデルを定義し,ネットワークやコミュニケーションパターンの違いが持つ意味について検討する.共通の認知構造を持ちやすい,あるいは持ちにくいネットワークやエージェントについていくつかの知見を得た.たとえば,一般的にはグローバルなコミュニケーションが共通認識を持つために必要なように思われるが,それよりも個々のエージェントが選り好みしないことが遙かに重要であることなどが,今回の実験では明らかになった.