- 著者
 
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             河内 俊英
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 日本昆虫学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 昆蟲 (ISSN:09155805)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.53, no.3, pp.536-546, 1985-09-25 
 
          
          
          
          - 被引用文献数
 
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        ナナホシテントウ, ヒメカメノコテントウおよびクロヘリヒメテントウの成長量(羽化時生体重とした), 成長速度および休眠誘起に対する日長条件の影響を調査した.ナナホシテントウ, ヒメカメノコテントウの羽化時生体重は, 20℃, および25℃では長日条件よりも短日条件下で重くなった.ナナホシテントウ, ヒメカメノコテントウおよびクロヘリヒメテントウの成虫は, 25℃では長日・短日の各条件とも休眠割合が低い.ナナホシテントウ成虫では, 20℃短日条件で卵巣成熟の遅延がみられた.産卵前期間は8L/16Dで54.6日, 10L/14Dで65.2日, 12L/12Dで31.9日を要した.ヒメカメノコテントウ成虫は, 20℃短日条件では80%以上が休眠した.クロヘリヒメテントウ幼虫の成長期間は, 25℃の短日・長日両条件において, 顕著な差異はみられなかった.ナナホシテントウ成虫の夏眠を誘起する要因としては, 梅雨時期の餌不足が重要と考えられる.日長および温度条件は, ナナホシテントウの夏眠誘起にとって, 2次的要因であろう.