著者
加来 義浩 河原 正浩 浅井 知浩
出版者
国立感染症研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

狂犬病ウイルス(Rabies virus: RABV)に感染すると、ウイルスは血流を介さず、末梢神経細胞を経由して中枢神経へと伝達され、狂犬病を発症する。発症後の致死率は100%であり、有効な治療法はない。本研究では、狂犬病発症後の治療法の開発を目的として、RABV感染細胞内でウイルス蛋白質に結合できる人工小型抗体を複数作出し、一部についてはウイルスの増殖阻害効果を有することを確認した。また人工小型抗体の遺伝子をナノ粒子に封入し、神経細胞へのin vitroデリバリー系の構築を行った。