著者
日野 晶也 河合 忍 出川 洋介
出版者
神奈川大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究ではイトマキヒトデの精子中心体の分画から発見した新奇DNAが、ヒトデ以外の生物にも保存される中心体特有のDNAであり、中心体を有する多くの真核生物にも同様に相同な塩基配列のDNAが存在すると考えた。また、広く真核生物に共通の分子マーカーとしても貢献すると考えた。そこで、中心体を有する真核生物からの網羅的な探索を試みた。その結果、海綿動物から脊索動物まで、96%以上の相同性が検出された。また、アメーボゾアの粘菌からも96%以上の相同性のあるDNAが検出された。更にコケ植物など、植物からも95%以上の相同配列が確認されたことから、真核生物に広く保存されるDNAであることが示唆された。