著者
河合 忠彦
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.54-66, 1987 (Released:2022-07-14)

日本経済の戦後の好パフォーマンスの重要な一因は「企業間での競争と協調の適切なミックス」が実現したことだが,そのようなミックスの実現に際し,財界組織,ことに経団連が重要な役割を果した.また,それが可能となったのは,企業,業界・財界組織,政府等を主要な構成主体とする日本の産業システムが,エリート的,各主体の高い自律性,および構造的安定性,等のユニークな属性を有していたためであった.