著者
石井 晃
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.5-20, 2015-06-20 (Released:2016-04-07)
参考文献数
16

ヒット現象の数理モデル(石井他2012)を社会の中の人間間相互作用の力学として紹介する.このモデルを社会的ニュース,映画興行,ドラマ視聴率,AKB 選抜総選挙に応用した.
著者
鳥海 不二夫
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.47-59, 2015-06-20 (Released:2016-04-07)
参考文献数
13

インターネットの発達とともにWEB上には様々な情報が蓄積され,一般ユーザが自ら情報を発信するconsumer generated media(CGM)の発展はめざましい.ブログやソーシャルメディアの利用が一般ユーザで広まり,本稿ではTwitterのビッグデータとはどのようなものなのか,その具体的な内容について説明し,それらを応用した研究・実用事例を紹介する.最後に,実際にデータを使ってみたい方のために,データの収集方法について紹介する.
著者
佐伯 胖
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.38-49, 2014 (Released:2015-04-25)
参考文献数
48
被引用文献数
5

「学習」をめぐって,行動主義心理学,認知心理学,認知科学,さらに状況的認知論がどのように扱ってきたかの歴史を振り返り,行動から認知,さらに社会との関連へと関心が移ってきた経緯を展望した.しかし,人が他者と共同的活動に参加するには,本当に人と人が「かかわりあう」ことが必要だが,その点が従来なおざりになっていることを指摘し,新たに「二人称的かかわり」を見直すことを提言する.
著者
鈴木 竜太
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.13-19, 2019-06-20 (Released:2019-10-30)
参考文献数
4

本稿は,質の高い論文についての論考である.本稿では,質の高い論文の要素として「無駄や無理のない」ことと「意味のある」ことをあげている.質の高さには,意味のあることがより重要な要素ではあるが,それがきちんと読者に伝わり,示されるという点で,無駄や無理のないことも重要な要素である.質の高い研究をするだけにとどまらず,それをいかに質の高い論文に仕上げるかということも研究者の重要なイシューである.
著者
谷口 諒
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.66-81, 2017-06-20 (Released:2018-01-15)
参考文献数
60

本稿の目的は,組織論的視点から我が国の政策に係る問題を考察することにある.日本の重点政策下では,当該政策と本来関連の薄い政府事業が予算を獲得しており,予算を通じた「選択と集中」が必ずしも達成されているわけではない.こうした問題は,「便乗予算」として指摘されている.本稿では,シンボリック・マネジメントの分析枠組みを用いることで,重点政策下で便乗予算という組織病理現象が生じるメカニズムを考察する.
著者
山住 勝広
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.50-60, 2014 (Released:2015-04-25)
参考文献数
49
被引用文献数
3

今日,人間の活動は,文化的に多様な組織の間でのネットワークや協働など,新しい形態に向けて,急速にパラダイム転換している.本論文では,活動理論と拡張的学習の理論にもとづき,時や場所,あるいは階層レベルを横断するような,仕事の現場における新しい学習の形態について検討した.そのさい,ノットワーキングと呼ぶことのできる新しい協働のパターンに注目し,その中での学習と主体性の形成に焦点化した事例の分析を行った.
著者
松井 剛
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.87-99, 2013-03-20 (Released:2013-10-17)
参考文献数
35
被引用文献数
5

本論文は,「癒し」という流行語が社会に波及する中で生じた意味創造プロセスを,20年分の雑誌記事タイトル8033件のテキスト分析を通じて明らかにする.特に注目をするのは,マーケティングを通じて新しい言葉が普及する一方で,こうした言葉の流行に乗る形でマーケティング努力の模倣が生じるという相互作用である.またブームが生じた理由を説くメディアの「理屈づけ」が,こうした相互作用を強化する可能性も指摘される.
著者
佐伯 胖
出版者
The Academic Association for Organizational Science
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.38-49, 2014

「学習」をめぐって,行動主義心理学,認知心理学,認知科学,さらに状況的認知論がどのように扱ってきたかの歴史を振り返り,行動から認知,さらに社会との関連へと関心が移ってきた経緯を展望した.しかし,人が他者と共同的活動に参加するには,本当に人と人が「かかわりあう」ことが必要だが,その点が従来なおざりになっていることを指摘し,新たに「二人称的かかわり」を見直すことを提言する.
著者
平本 毅 山内 裕
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.61-72, 2019-06-20 (Released:2019-10-30)
参考文献数
32

成員の認識を組織の分析にどう取り込むかという問いを,組織研究の主題の1つとして挙げることができる.解釈主義的アプローチに分類される組織論者達が,この問いに取り組んできた.本稿では,旧来このアプローチに分類されることの多かった社会学のエスノメソドロジーの位置付けを再考し,また透析治療場面の経験的分析を通じて,エスノメソドロジーが解釈主義とは別の仕方で,組織認識研究に貢献をもたらすことを明らかにする.
著者
一小路 武安
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.4-18, 2018-03-20 (Released:2018-06-18)
参考文献数
34

本研究では,危機状態と危機寸前状態の組織パフォーマンスへの影響要因の違いを分析するに,定量分析と定性分析を主とした事例分析という二段階手法を用いた.定量分析においては,リーダー変更・危機疲れが悪影響を与えるが,その度合いは状態に依存することを示した.事例分析においては,危機疲れがあるなかでのリーダー変更が好影響を与えるには,危機状態では新リーダーの特性が,危機寸前状態では迅速なリーダー変更が重要であることを示した.
著者
鈴木 宏昭 横山 拓
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.4-15, 2016-06-20 (Released:2016-09-05)
参考文献数
42

本稿では,組織の中に蓄積された暗黙知の明示化,公共化に関わる困難を認知科学的に分析する.その困難は,意識化すら不可能な知識が存在すること,言語が断片的であるがゆえに状況の復元に十分なパワーを持っていないことに由来する.こうした困難を克服するためには,知識を,場の中でマルチモーダルシミュレーションによって生み出され,改変され続けるものとして捉えることが必要とされる.また状況や身体の情報を豊かに伝える象徴的言語の利用も知識の伝達には有効である.
著者
山川 義徳 金井 良太
出版者
The Academic Association for Organizational Science
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.6-15, 2014-06-20 (Released:2014-10-03)
参考文献数
33
被引用文献数
1

近年,脳科学を通じた人(の心)の理解には著しい発展が見られている.その中では,心の状態を数値化する脳計測技術とその状態を解釈するための脳解析技術,さらに意味づけし制御するための脳活用技術が存在している.そこで,本論文では,それぞれの技術についての解説及びそのマネジメントについての提言を行うとともに,ビジネスパーソンや経営者に対してこれらの技術をどのように適用できるかという点について論考する.
著者
宇田川 元一
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.15-28, 2015-12-20 (Released:2016-06-29)
参考文献数
72
被引用文献数
1

本研究の目的は,1980年前後に登場した社会構成主義に基づく組織論研究が,初期の研究からどのように現代の研究へとつながっていったのかを明らかにすることにある.WeickとMorganの研究を初期の代表的な研究として,Batesonの理論からその意義を考察し,その課題点として流転・連鎖・媒介のパースペクティヴを示す.その上で,現代の研究を4つ取り上げ,それらにおいてこの3つのパースペクティヴが加わって展開されていることが明らかになった.
著者
三浦 紗綾子
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.20-32, 2019-03-20 (Released:2019-06-16)
参考文献数
34

社会活動団体の説得によって新行動が諸企業に普及することで新たな市場カテゴリが形成されることがある.既存研究は説得戦略の経路を議論してきたが,戦略内容について論じてこなかった.産業の周辺に位置する社会活動団体にとって適切な内容を事前に決めるのは難しい.社会活動団体は,自らの行為に対する企業とその主要ステークホルダーの反応から学ぶことで企業への説得戦略の内容を修正していくという仮説を本稿では提案する.
著者
山内 裕 平本 毅 泉 博子 張 承姫
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.53-65, 2015-12-20 (Released:2016-06-29)
参考文献数
20
被引用文献数
1

クリーニング屋の店員によるオプション提案のように,顧客にとって想定外のものでありうる行為は組織ルーチンから外れる可能性がある.そのとき店員はいかにして,問題がなく自然なものとしてオプション提案を行い,組織ルーチンを作り上げるのか.本研究では,エスノメソドロジーに依拠して店員と顧客の会話分析を行い,ルーチンを作り上げるにあたって店員が自らの行為に説明可能性を付与する実践が重要であることを示す.
著者
林 洋一郎
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.46-57, 2012-09-20 (Released:2013-10-01)
参考文献数
37

本論文では,「正義・公正」について哲学に基づく規範的研究と組織行動や心理学に基づく経験的研究の双方を論じた.正義に関する規範研究と経験研究の双方を展望した結果,両者の関連性があまり強くないことが明らかにされた.さらに「規範的論議-経験的論議」そして「ミクロ-マクロ」というふたつの軸を組み合わせることによって今後の研究方向について議論した.
著者
松井 剛
出版者
The Academic Association for Organizational Science
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.87-99, 2013

本論文は,「癒し」という流行語が社会に波及する中で生じた意味創造プロセスを,20年分の雑誌記事タイトル8033件のテキスト分析を通じて明らかにする.特に注目をするのは,マーケティングを通じて新しい言葉が普及する一方で,こうした言葉の流行に乗る形でマーケティング努力の模倣が生じるという相互作用である.またブームが生じた理由を説くメディアの「理屈づけ」が,こうした相互作用を強化する可能性も指摘される.
著者
蟻川 靖浩 宮島 英昭
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.19-31, 2015-09-20 (Released:2016-06-29)
参考文献数
32
被引用文献数
1

高度成長期から石油ショック後にかけてメインバンクは,日本企業の資金調達及び企業統治において中心的役割を担ってきた.しかし,1980年代の規制緩和の進展や1990年代の銀行危機,その後のメガバンクの設立などを経て,企業・銀行関係は多様化が進展している.本稿では,20世紀の企業・銀行関係,とりわけメインバンク・システムをめぐる歴史と,近年の企業・銀行関係の実態を展望する.
著者
服部 泰宏
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.4-17, 2012-09-20 (Released:2013-10-01)
参考文献数
43
被引用文献数
1

本論文は,「契約とは何か」という点をめぐる哲学や法学,社会学における議論を整理し,それをもとに,組織と個人の雇用契約に関わるこれまでの研究を捉えなおすことを目指す.具体的には,契約をめぐる哲学,法学,社会学の議論をもとに「自由主義的契約」と「関係主義的契約」という契約観の理念型を導出し,そこに雇用契約に関する2つの研究群──契約の経済学と心理的契約──をあてはめることで,こうした研究の特徴と偏りを明らかにする.