著者
河村 光隆 角館 慶治 鈴木 俊夫
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
資源と素材 (ISSN:09161740)
巻号頁・発行日
vol.116, no.3, pp.161-166, 2000 (Released:2001-11-23)
参考文献数
15
被引用文献数
3 3

Chlorine flow in Japan in 1995 was surveyed from the viewpoint of industrial metabolism using a substance flow analysis method. About 3,543 kt / year of chlorine mainly manufactured by electrodialysis of imported salt is converted to various chlorinated substances and consumed. Finally they are emitted as chlorinated organics, salt, ionic solution or polymers into the environment. The industrial metabolism structure of chlorine shows dendritic flow representing mainly raw-product chain relation in chemical reaction. Recycling flows in the metabolism structure can be found in hydrochloric acid , solvent , flon and PVC. Especially the PVC flow diagram has been analized through the usage of PVC. It has been concluded 1,000 kt / year of PVC is accumulated in Japan.
著者
後藤 昭博 伊ケ崎 文和 河村 光隆
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.272-274, 1990 (Released:2013-02-19)
参考文献数
5

結晶状塩化ナトリウム超微粒子の調製方法として, 希薄塩化ナトリウム水溶液の超音波噴霧乾燥による方法をとりあげ, 生成超微粒子の形状および微粒子生成の限界点等について検討した結果, 以下の知見を得た,1) 噴霧量に対して, 乾燥速度を考慮した十分な量の乾燥空気が混合されなければ, ち密な結晶状超微粒子は得られない.2) 生成超微粒子濃度を高めるための方法として, 乾燥空気温度を高くし過ぎると, 中空状の粒子となる場合があり注意が必要である.3) 生成超微粒子径を小さくする方法として, より希薄な水溶液を噴霧する方法があるが, 約1ppm程度より薄くなると超微粒子が生成しなくなり, 限界がある.4) 噴霧粒子径を小さくできれば, 生成超微粒子の粒子径を小さくすることが可能である.
著者
後藤 昭博 伊ケ崎 文和 河村 光隆
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.146-151, 1986 (Released:2013-02-19)
参考文献数
7

食塩の流動特性を定量的に把握するパラメータとして, 嵩比重, 内部摩擦係数をとりあげ, リング式直接せん断試験機を試作し, せん断試験を実施した. また, 食塩の流動特性にもっとも影響を及ぼすと思われる吸湿水分量の影響についても検討した結果, 以下の事柄についての知見を得た.1) 吸湿した食塩の嵩比重は, いずれも元の食塩よりも小さく, 同一初期垂直応力において吸湿水分量が多くなるほど小さくなる傾向がある. また, 吸湿水分量が多い食塩ほど圧縮性が増す傾向も見られた.2) 内部摩擦係数については, 吸湿水分量0.15%以下の試料でほぼ0.675~0.74の値が得られた. 吸湿水分量の影響については, 初期垂直応力σi=40g/cm2ではその影響は認められなかったが,σi=20g/cm2以下では吸湿水分量0.18%以上の試料で, ある垂直応力以上において, せ ん断応力が増加せず, 他の試料よりも小さな値を示すことがわかった. 一方, σi=5g/cm2の結果では, 2.5g/cm2以下の低い垂直応力域において, 吸湿した食塩よりも吸湿しないもとの食塩のほうが低いせん断応力を示した.3) 以上の事柄から, 試作した直接せん断試験機を使用して, 食塩の流動特性を定量的に測定することが可能であることがわかった.