著者
津田 和俊 伊藤 隆之 菅沼 聖 高原 文江 朴 鈴子 山田 智穂
出版者
北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.99-110, 2017-12

山口情報芸術センター・通称「YCAM(ワイカム)」は,山口市にあるアートセンターである.2003 年の開館以来,メディアテクノロジーを用いた新しい表現を模索しており,展覧会や公演,映画上映,ワークショップなど多彩なイベントを開催している.YCAM の取り組みは,メディアアートやパフォーミング・アーツを軸にしつつも,近年では,スポーツや遊び,食,さらにはバイオ・リサーチまで拡がりを見せている.これらの取り組みの基盤には,YCAM の内部に設置された研究開発チーム(YCAM InterLab)の活動がある.本稿では,まずYCAM の概要やInterLab の紹介を行い,続いて,芸術表現,教育,地域といった3つの分野における具体的な作品や展覧会の事例を紹介する.そして,最後に,近年飛躍的に発展するバイオテクノロジーに取り組みはじめた「YCAM バイオ・リサーチ」プロジェクトについて紹介する.
著者
津田 和俊
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.259-260, 2020-02-20

東京電力福島第一原発の事故により環境中に放出された放射性セシウムの場所ごとの空間分布について、これから原発近辺の避難指示が出されていた地域が帰還解除になるにあたり、経年変化の予測が求められている。昨年度の情報処理学会全校大会で、主として避難指示が出されていた地域で現状の状態で住民が生活を続けた場合の外部被ばくを推計するシステムの開発を紹介した。この評価を行うための情報は、原子力規制庁による1年毎の航空機モニタリングや、主として自治体による数ヶ月置きの車載モニタリングなどを元としている。これらの情報は、webアプリでRDBのGIS情報として格納されている。この経年変化を求める計算は、RDB上でのSIMD処理に相当する。本研究では、GPUを用いたRDBの高速化の手法などを用い、RDBによる並列数値計算の技法に関して議論する。