著者
津田 理恵子 樋口 美智子 熊谷 智加子
出版者
近畿医療福祉大学
雑誌
近畿福祉大学紀要 (ISSN:13461672)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.49-55, 2006-06-15

社会福祉士及び介護福祉士法が制定されてから19年目を迎える。この法律において介護福祉という語が誕生したと言われている。しかし、介護福祉学は現在においても確立しているとは言い難い状況である。そこで、介護福祉学確立に向けて、介護福祉と関係が深い隣接学問諸領域との関係性を整理した上で、新しい学問領域である介護福祉学確立に向けての方向性として、専門分化を目指し、隣接諸学問を介護福祉の視点で応用して取り込み、整理した上で介護福祉学の体系化を目指すと共に、実践学として、介護実践を通した研究の積み重ねがあると示した。
著者
津田 理恵子
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.77-90, 2011-05-31 (Released:2019-04-06)
被引用文献数
1

回想法実践中の行動や言動の変化を示す評価尺度がないことから、特別養護老人ホームにおいて、平均年齢±標準偏差が82.8±9.7歳の高齢者4名に、クローズド・グループで5回にわたってグループ回想法の介入を試み、毎回のスクール実施中に作成した行動観察スケールを使用し、参加者の行動・言動の変化を得点化して示すことを目的とした。その結果、回を重ねるごとに得点は上昇し、発言回数が増加する傾向があることが明らかになり、回想法スクール参加者の行動・言動の変化を得点化して示すことができた。さらに、刺激材料を工夫して活用しながら懐かしい記憶に働きかけることは、認知症高齢者のエピソード記憶や手続き記憶を活かすことにつながり、懐かしい記憶の想起から主体的行動の変化が確認できた。