- 著者
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古川 浩平
鳴瀬 智史
津田 翔真
片瀬 直樹
柳本 惣市
梅田 正博
- 出版者
- 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
- 雑誌
- 日本口腔腫瘍学会誌 (ISSN:09155988)
- 巻号頁・発行日
- vol.34, no.1, pp.57-63, 2022 (Released:2022-03-22)
- 参考文献数
- 29
ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)はランゲルハンス細胞がモノクローナル性に異常増殖する稀な疾患である。今回われわれは,開口障害を伴ったLCHの1例を経験したため報告する。
患者は8歳女児で開口障害を主訴に来院した。造影CTおよびMRIで左側頭骨および頰骨に骨破壊を伴う腫瘍性病変を認め,FDG-PET/CTで左側側頭部および複数の頸部リンパ節にFDGの集積を認めた。全身麻酔下に側頭部腫瘍の生検を施行し,LCHの病理組織学的診断を得て,画像検査と併せLCH(多臓器型)と診断した。診断後より多剤併用化学療法を54週間施行し,完全寛解の効果判定を得た。化学療法終了後3年経過し,再発なく経過良好である。