著者
東出 卓朗 浅井 謙輔 後藤 順哉 藤田 岳彦
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.194-225, 2020 (Released:2020-09-25)
参考文献数
22

概要. ペアトレーディングは異なる2 銘柄から生成される価格差が平均回帰性を有する場合に機能する投資戦略として知られている.我々は平均回帰性を有した複数の価格差に対して,初到達時間を用いた新たな分散投資の定式化を提示するとともに,効率的フロンティアの観点から定式化が妥当であることを確認した.また単独でペアトレーディングを講じるより本稿で得られるポートフォリオで投資した方が実務的な観点から好ましい示唆を得た.