著者
杉野 圭三 沖政 盛治 岡本 英樹 片岡 健 杉 桂二 武市 宣雄 丸林 誠二 八幡 浩 浅原 利正 土肥 雪彦
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.502-506, 1997-03-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
15

過去22年間に10例の若年者甲状腺癌を経験した.これは当科で手術を施行した甲状腺悪性腫瘍610例の1.6%である.年齢は9歳から19歳まで, 9歳の男児を除く9例は女性であった. 2例が濾胞癌, 8例が乳頭癌, T2以上の臨床癌が8例,偶発癌は2例であった.リンパ節転移は4例で, 2例がN1a, 2例がN1b, 6例はN0であった.劇症肝炎で死亡した1例を除き健存中である.
著者
大城 望史 八幡 浩 春田 直樹 丹治 英裕 篠崎 勝則 内田 一徳 杉野 圭三 丸林 誠二 浅原 利正 土肥 雪彦
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.32, no.10, pp.2350-2354, 1999-10-01
参考文献数
16
被引用文献数
7

症例は56歳の男性, 嚥下困難を主訴に前医を受診し, 食道癌と診断され当科に入院した. 入院時白血球数は19,400/mm^3と高値であったが, ほかに炎症所見は認めなかった. 1998年6月9日に食道亜全摘術を施行, 病理組織学的診断はいわゆる癌肉腫であり, mp, n(-), Pl_0, M_0, stage Iであった. 術後白血球数はすみやかに低下し, 血中G-CSF値は術前109pg/mlと高値であったが, 術後は21pg/ml, 11pg/mlと低下し, 抗G-CSF抗体を用いた免疫染色でも陽性であり, G-CSF産生腫瘍と診断した. G-CSF産生食道癌肉腫は本邦2例目と極めてまれである. G-CSF産生腫瘍は予後不良であるが, 自験例は8か月経過した現在も再発の兆候を認めていない.