著者
浅木 尚実 Naomi ASAGI
雑誌
淑徳短期大学研究紀要 = Bulletin of Junior College of Shukutoku (ISSN:02886758)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.77-90, 2012-02-25

ジョージ・クルックシャンクは、19世紀ヴィクトリア朝時代に活躍したイギリスの画家である。グリムの『ドイツ民衆物語集』の最初の英語版やディケンズの『オリヴァー・ツィスト』の挿絵で好評を得た。パノラマ絵本やオリジナルのグリム昔話等の子どものための挿絵に見られる動きのある時間と空間の表現形式は、現代絵本にも影響を与えている。しかし、高い技術力を有する画家という評価の一方で、「絵本においては二義的な存在」であると指摘されている。本論では、クルックシャンクの作風や作品の特徴を探ることによって、現代の児童文学史において、絵本画家としての評価を受けてこなかった要因を明らかにする。
著者
浅木 尚実
出版者
淑徳大学短期大学部
雑誌
淑徳短期大学研究紀要 (ISSN:02886758)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.37-49, 2016-02-25

OECDの提言により、国際的に幼児教育の質的向上が注目を浴びている。我が国でも「子ども・子育て関連三法」が施行され(2015年4月)、今後益々子育てを含む幼児教育の質的向上が求められる時代に入った。幼児期の「遊び」は、「幼稚園教育要領」や「保育所保育指針」でも保育内容の中心的課題となっている。本論では、北欧スウェーデンの幼児教育を取り上げ、幼児教育・保育における「遊び」と質的向上との関連を考察した。