著者
浅野 和香奈 岩城 一郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
インフラメンテナンス実践研究論文集 (ISSN:2436777X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.60-69, 2022 (Released:2022-03-14)
参考文献数
8

著者らは,2012年から福島県平田村で村民と学生による協働の道づくり,2013年には小学生による橋の名付け親プロジェクトを実施した.この2つのプロジェクトを進める中で,将来的に市民が地域の橋を守る仕組みを構築したいと考えた.2015年度から試行を繰返し,住民でも橋の点検ができる簡易橋梁点検チェックシートでの点検,橋の汚れを見える化した橋マップを確認し,清掃活動につなげる「橋のセルフメンテナンスモデル」を構築し,平田村をはじめ各地に展開した.その結果,セルフメンテナンスの参加者が増えたため,著者らが立ち会わなくても自発的かつ安全に活動を行えるよう「10の活動に際する規約」を作成した.規約の内容や趣旨を理解できるか,予見できる危険に見落としが無いかなどを調査するために,アンケート調査を実施し,内容の改善を図った.