著者
浅野 真誠 大矢 雅則 田中 芳治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.357, pp.111-116, 2009-12-31

近年,KossakowskiとOhyaによって,非最大エンタングルド状態を用いた量子テレポーテーション・スキームが提案された.本研究では,そのスキームを実現する物理モデルを,量子光学に基づいて提案する.我々のモデルでは,アリスがシュレディンガーの猫状態をボブに送信する.アリスとボブの間に用意されるエンタングルド状態は,光子数状態をビームスプリッターに入射することで生成する.入力する猫状態とエンタングルド状態における平均光子数の比が等しいとき,フィデリティは高い値を示す.