著者
中村 南美子 萩之内 竹斗 浅野 陽樹 池田 充 龍野 巳代 赤井 克己 大島 一郎 中西 良孝 髙山 耕二
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学農学部学術報告 = Bulletin of the Faculty of Agriculture, Kagoshima University (ISSN:24321885)
巻号頁・発行日
no.71, pp.23-30, 2021-03-30

都市部でのニホンアナグマ(以下,アナグマ)の生息実態に関する基礎的知見を得ることを目的とし,地方都市における大学キャンパスでのアナグマの出現状況とそれによる農作物への被害発生状況について検討した。2019 年1~12 月に自動撮影カメラ4 台を教育学部実習地,農学部附属農場(研究圃場ならびに動物飼育棟)および植物園内に設置し,アナグマの出現状況については静止画,農作物への被害発生状況については動画でそれぞれ撮影した。自動撮影カメラで野生哺乳類は計302 枚撮影され,そのうちタヌキは147 枚(48.7%)と最も多く,次いでアナグマは113 枚(37.4%),ノネコは41 枚(13.6%)およびイタチは1 枚(0.3%)の順であった。場所別ではアナグマが教育学部実習地で最も多く観察された。月別にみたアナグマの撮影頻度指数は,5~7 月で高く,1~3 月および8 月で低かった。しかしながら,その出現は年間を通じて認められ,5 月には教育学部実習地でビワの実の採食被害が認められた。以上より,地方都市にある大学キャンパスでアナグマは年間を通じて生活しており,農作物の一部に採食被害が起きていることが明らかになった。
著者
浅野 陽樹 友松 重樹 田島 大輔 杉本 安寛 高橋 ひろみ 日高 厚
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.42, no.11, pp.675-683, 2013-11-20 (Released:2013-11-29)
参考文献数
14
被引用文献数
1

豚糞尿を原料とした小規模なメタン発酵プラントを暖地にて運転し,発酵状況と有機物の動態を調査した.バイオガス生成量(0.64m3/投入VS-kg)およびメタン濃度(72.1%)は高かったものの,豚糞尿原料に含まれる有機物のうちバイオガスへ移行する割合は数十% に留まった.有機物の損失は,固液分離行程,発酵槽系外での発酵,消化液としての排出等で起こり,システム設計時の留意事項と考えられた.