著者
庄司 一郎 倉沢 文夫 浜野 真理子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.415-419, 1986

電気自動圧力鍋を用いて精白米を炊飯した際の炊飯特性について検討し, 次の結果を得た.<BR>1) 圧力鍋炊飯は, 常圧釜炊飯に比して温度上昇が早く, 内部温度が高く, 炊飯時問が短い.<BR>2) 圧力鍋による飯は, 粘りが強く, 黄色味をおび, 老化速度がおそい傾向を示した.<BR>3) 圧力鍋炊飯が常圧釜炊飯より粘りが強いのは, 高温加熱により, 飯粒の組織が崩壊し, そのため飯粒の周囲部に付着するデンプン量が多く, これが粘りの原因と考えられる.<BR>4) 圧力鍋炊飯は, 粘りが強くなることが特徴であり, 粘りの少ない米での食味改善が期待できる.