著者
福島 昌子 清水 千代子
出版者
群馬県立県民健康科学大学
雑誌
群馬県立医療短期大学紀要 (ISSN:13403893)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.47-55, 2004-03
被引用文献数
1

目的 : 本研究は,一人暮らし高齢者の生活状況から地域で自立した生活を送るための要素と支援体制について明らかにすることである.方法 : 通所介護を利用し,地域で生活をしている一人暮らし高齢者19名から面接法にて得られた内容の分析を行った.結果 : 一人暮らし高齢者が自立した生活を送るための要素として,(1)健康意識に伴う日常生活行動(2)経済の安定(3)配偶者・友人の死に対する受容(4)他者との良好な交流関係(5)社会参加(6)社会サービスの有効利用が導き出された.結論 : 一人暮らし高齢者が地域で自立した生活を送るための要素は,ハビガーストの老年期の発達課題を達成していくことであると考えられた.そして,緊急時対応へのサポート体制が必要であることが示唆された.
著者
樋口 友紀 小川 妙子 狩野 太郎 清水 千代子 廣瀬 規代美
出版者
群馬県立県民健康科学大学
雑誌
群馬県立県民健康科学大学紀要 (ISSN:18810691)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.55-65, 2011-03

目的:地域で生活する健康高齢者および要支援・要介護1の認定を受けている高齢者の足トラブルとフットケアニーズの実態を明らかにし,支援策を検討する際の基礎資料を得る.方法:関東地方の1カ所の老人福祉センターおよび2カ所の通所介護施設を利用する高齢者154名を対象に,自作の調査票を用いた足部の観察および面接調査を行った.結果:角質肥厚や巻き爪,胼胝など専門家によるケアが必要な足トラブルが2~4割の高齢者に認められた.足トラブルの深爪,肥厚爪,胼胝,鶏眼と『フットケア習慣』,【意識的なフットケア実践】,【フットケア指導への関心】に有意な関連が見られた.結論:セルフケアによる改善が期待できる足トラブルを持つ高齢者が多く,対象の問題に合わせ医療機関の受診も含めた具体的な指導を行う必要性が示唆された.また,足爪に問題を持つ高齢者は,フットケア指導への関心が高いため,正しい爪の切り方を含めた実用的なフットケア指導の必要性が示唆された.原著