著者
清水 幸丸
出版者
三重大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

魚と水力発電用水車の関係は我が国においてはあまり関心がなく、これまでほとんど研究されていない。河川にダムを建設し、既存の水車発電装置を設置すると河川は寸断され、河川魚の生息条件が著しく破壊されることは既に知られている。ダムが低い場合にはしばしば魚道が作られるが、通常建設費がかかるので設置しない。また、魚道を通過する流量は発電に利用できない。しかだって、もし魚が運転中の水車内に自由に通過することができれば河川に棲む魚族の生態系を破壊することなく、河川のいたるところに低落差の水車を設置することができる。現在の高性能反動型水車ランナーはキャビテーション寸前の高負圧下で運転され、ランナー内流速も速い。負圧は魚の内蔵破裂を引き起こし、高速では魚がさかのぼれない。このような条件を考慮して、著者らの研究目的は、落差が1〜2mで、ランナー内流速が遅く、負圧にならない水車ランナーを開発することである。上記の目的に沿って次のような研究を行った。1.水車ランナーを通過する魚の挙動をビデオカメラおよび写真撮影により観察した。(1)、上流から下流へ移動する場合、(2)、下流から上流へさかのぼる場合。2.水車ランナーを通過する魚にランナーが与える損傷、その他生物学的打撃を検討した。3.水車ケーシングの圧力分布を測定し、水車内圧力分布と魚生存の関係を検討した。4.水車ランナー入口および出口直後の速度分布を測定し、魚が水車ランナーを下流から上流へさかのぼりうる流速の条件を明らかにした。5.魚と水車の関係を研究する研究用水車設備を開発した。
著者
清水 幸丸 高田 秋広
出版者
名古屋産業大学
雑誌
環境経営研究所年報 (ISSN:13475886)
巻号頁・発行日
no.6, pp.1-13, 2007-03

太陽熱空気集熱器を用いて、空気を加温する。加温した空気を煙突状柱体に集中させ上昇気流を生じさせる。この煙突の中の上昇気流中に風車羽根車を設置する。風車を回転させて、動力を取り出し、小型モータを転用した発電機を駆動し発電を行う。本研究では、第一段階として、上昇気流の発生と風車から動力を取り出すこと、および微弱ではあるが、発電機から電力を取り出すことをめざし、成功させた。
著者
清水 幸丸 鈴木 利明 松崎 健 森 健次朗
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.64, no.625, pp.2844-2851, 1998

Sport science progresses step by step in the world. The paper describes, the first, the relationships between fluid drag for a model of woman swimmer and the flow around it. The flow around the model swimmer is very complicated, and includes, for example, wave, some kinds of vortices, hydraulic jumping and so on. The complicated flows are visualized by the surface tufts method and so on. Second, the possibility of the reduction of fluid drag for a woman athlete swimming suit is challenged. The boundary layer control is applied to reduce the fluid drag. The separation occurs around the breast of a woman swimmer. The separation can be suppressed by the boundary layer control. Many beads are distributed on the breast area of a woman swimming suit. As the result, it is found that the fluid drag for the model swimmer can be reduced in a range of 1.5%∼2% by the suit with the boundary layer control, which is carried out by many beads.
著者
清水 幸丸 村上 光清 葛原 定郎 永房 誠 杉野 公一
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.47, no.417, pp.729-738, 1981-05-25
被引用文献数
1

本研究は, ディフューザの中心線がねじれS字状およびコイル状に曲げられた, いわゆる空間曲りデュフューザについて, その性能を調べたものである. このようなディフューザでは, 流入速度が通常の曲り管出口における速度分布のように二次流れを伴って不均一になっている場合には, この不均一流がディフューザの曲りと関連して, ディフューザ内に強い二次旋回成分を発生することとなり, はく離の発生が防止される. そして直線円すいディフューザよりも高い圧力回復効率を示すことを明らかにした.
著者
清水 幸丸 鈴木 利明 鈴木 邦仁 清川 寛
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.63, no.616, pp.3921-3927, 1997-12-25
被引用文献数
3

Sport science progresses step by step in the world. This work is a challenge to develop the athlete woman swimming suit with low fluid drag. To begin with, the fluid drag of the woman swimming suit is very small. It is very difficult to measure the several percent difference in the fluid drag of the swimming suit. Special experimental apparatus is developed to measure the fluid drag, precisely. It can successfully measure the fluid drag of athlete woman swimming suits at the precision 1〜2%. As a result, the cloth with low fluid drag is found. It is worked water repellent into every other stripe on the cloth. The cloth is woven of thin threads (polyester 80% and polyurethane 20%). Also, the relationship between fluid drag for the model body and the water depth from the water surface to the model body is investigated in details.