著者
清澤 研吉 川真田 樹人 半田 宏
出版者
信州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

アセトアミノフェンは副作用の少ない解熱鎮痛薬として使用されている薬剤である.しかしその作用機序は未だに不明である。そこでアセトアミノフェンの薬剤標的タンパクを網羅的に探索し作用機序解明を目指した.アセトアミノフェン合成物とHela細胞破砕液を結合反応させ,磁性分離によりタンパクを抽出しアセトアミノフェンと結合するタンパクを同定した.得られた標的タンパクは体温の恒常性に関与するGSK-3βであった.そこで発熱モデルを用いてアセトアミノフェンの解熱効果を確認した結果,アセトアミノフェンはGSK-3βを抑制することで解熱作用を発揮する可能性が示唆された.