著者
清田 守
出版者
一般社団法人 国際P2M学会
雑誌
国際P2M学会誌 (ISSN:24320374)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.1-25, 2019 (Released:2019-03-23)
参考文献数
64
被引用文献数
1

近年イノベーション創出において、日本企業がGAFA各社など米国新興企業に後れを取っているとされる。新規事業やイノベーションにP2M手法を取り入れる際、21世紀の次世代型Next P2Mの多様性に対しどのように目標を設定し、運用するかが重要である。米国で成功している新興企業や著名な大学では、プロジェクト推進に、哲学、美術、歴史などのリベラルアーツ教育や知識を重要視していることが知られており、その発想や運用の点で日本企業が後れを取っている可能性がある。本研究では従来知られていなかったリベラルアーツとP2Mの関係を明確にした上で、リベラルアーツをとりいれる展開方法と体系を提案し、多様性のある次世代型Next P2M推進への指針を示す。
著者
清田 守 久保 裕史
出版者
一般社団法人 国際P2M学会
雑誌
国際P2M学会誌 (ISSN:24320374)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.159-177, 2018 (Released:2018-03-06)
参考文献数
23

製造業では新製品を利益のある産業に育てる事が困難であるとされ、ダーウインの海として知られている。その克服には、顧客要求を適切に把握して技術開発と商品仕様に反映し、継続的に市場製品投入をし続ける生き残りライフサイクルの構築が必要である。本研究ではその困難克服の手段として、顧客要求反映と社内コミュニケーション向上をめざしCS経営と日本経営品質賞(JQA)の考え方を導入した。さらに顧客要求をベースに複雑系技術の戦略策定と商品開発体系に対してスキームモデルに立ち戻る、新たな全社組織体制と3Sモデルを提案した。株式会社リコー内でそのイノベーション手法の提案モデルを適用して有効性を検証した結果、新規事業継続拡大に対する困難克服の有効性が示された。