著者
山上 祐希 入江 正樹 佐々木 晃一 渡辺 康夫 白井 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.35, pp.29-34, 2005-04-21
被引用文献数
7

近年, 無線LANや自動車レーダ等に見られるように, ミリ波帯電波以上の利用が進みつつあり, これに沿って高周波帯における電波吸収体の開発研究が行われている. 高周波帯電波吸収体に求められる性能として, 薄形・軽量, 耐環境性能, 広帯域, 広角度性能, 両偏波対応が挙げられる. 電波吸収体の実現には, 電波吸収体材料の電気材料定数の計測, 電波吸収体材料の理論的検討, 厚みの設計及び電波吸収体の製造, 吸収量の計測及び特性評価の4つの過程が必要となる. 本稿では, 不燃性, 耐候性, 意匠性に優れ, 軽量な酸化チタン多孔体を用い, Wバンド電波吸収体を試作評価した結果を報告する. 実験方法として, 試作した電波吸収体の複素比誘電率を計測し, 電界ベクトル回転法と反射電力法を用い吸収量計測を行った. その結果, Wバンドでの電波吸収体の作製が可能であることを示した.
著者
渡辺 康夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.355, pp.31-36, 2011-12-09

2004年のスマトラ・アンダマン地震のとき,衛星搭載のマイクロ波(Ku及びC帯)電波高度計はmid-oceanを伝播する津波の波高プロファイル及びレーダ後方散乱係数等を初めて明瞭に観測した.2011年の東北太平洋沖地震のときには,北海道,カリフォルニア及びチリのHFレーダがcoastに接近する津波のsurface current及びドップラー特性を初めて明瞭に観測した.本発表ではこのエポックメーキングな二件の観測を中心に,先行研究及びフォローオン研究を含めて文献調査した結果を報告する.