著者
渡邉 真理子
出版者
比較経済体制学会
雑誌
比較経済研究 (ISSN:18805647)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.2_31-2_43, 2021 (Released:2021-07-21)
参考文献数
24

本稿は,米中摩擦がどのような争点をめぐって進展したのかを,WTO体制の枠組みを軸に考察する.オバマ政権は,WTO提訴などの「場内規律づけ」を試みたが,提訴理由の稚拙さがあり機能しなかった.しかし,中国の逸脱行為の規律づけは可能であった.トランプ政権の「場外乱闘」で,崩壊しかかった多国間自由貿易体制の再構築に取り組む際に,中国の逸脱部分に対しては,体制への正しい理解をもとに適切な対応が必要である.
著者
渡邉 真理子
出版者
比較経済体制学会
雑誌
比較経済研究 (ISSN:18805647)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.51-57, 2010
被引用文献数
1

2007年に始まったサブプライム危機は,マクロ経済の成長鈍化を通じて中国に伝播した。銀行部門の海外取引は規制され,利益追求インセンティブも弱かったため,サブプライム証券への投資がわずかであったことが幸いした。しかし,中国政府は,大規模な財政拡大,金融緩和政策を打ち出し,急速に銀行与信が拡大した。中国経済は,高度成長期を終える前に,バブル期に一気に突入してしまった感がある。
著者
渡邉 真理子
出版者
比較経済体制学会
雑誌
比較経済研究 (ISSN:18805647)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.1_51-1_57, 2010 (Released:2011-02-18)
参考文献数
1
被引用文献数
1 1

2007年に始まったサブプライム危機は,マクロ経済の成長鈍化を通じて中国に伝播した。銀行部門の海外取引は規制され,利益追求インセンティブも弱かったため,サブプライム証券への投資がわずかであったことが幸いした。しかし,中国政府は,大規模な財政拡大,金融緩和政策を打ち出し,急速に銀行与信が拡大した。中国経済は,高度成長期を終える前に,バブル期に一気に突入してしまった感がある。
著者
渡邉 真理子
出版者
福岡大学
雑誌
福岡大學人文論叢 (ISSN:02852764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.129-152, 2007-06