- 著者
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荒木 裕子
渡部 昌世
- 出版者
- The Japan Society of Home Economics
- 雑誌
- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
- 巻号頁・発行日
- pp.70, 2012 (Released:2013-09-18)
【目的】ケークサレ(cakes sales)はフランス由来の塩味のケーキであり、フランスの各地方で親しまれる伝統ケーキである。バターを利用しないバウンドケーキであり、さまざまな副材料を混入することでバリエーションの富んだケークサレが製造できる。近年、わが国でも健康的なホームメイドケーキとして注目を集め、専門の販売店も見られる。本研究では、ケークサレの製法について検討を行った。【方法】1)ケークサレを調製する方法について、出版されているケークサレ料理本のレシピを基にケークサレの基本生地の配合割合と、副材料の種類、配合割合について調査した。2)副材料の添加割合による嗜好性の検討。副材料として、3種の野菜(ニンジン、タマネギ、トマト)を用い、添加割合を基本生地の30%、50%、70%とした3種のケークサレを調製し、嗜好性を比較検討した。3)ケークサレの栄養価を評価するために、一般成分の分析を行った。【結果】基本生地を調査した結果、薄力粉と膨張剤(ベーキングパウダー)、鶏卵、牛乳を用いるものが多く、さらに油脂として、オリーブオイルやサラダ油、マヨネーズ等を添加するレシピも多かった。また、基本生地に添加される材料として各種のチーズが用いられていた。副材料として各種野菜、ハム、ソーセージ、肉類など多くの食材の利用が見られた。副材料の添加割合は高いもので90%、低いもので20%であり、平均するとほぼ添加割合は50~60%を示した。副材料の添加割合を変えて、ケークサレを調製し、官能評価を行った結果、添加率50%が好まれるという結果が得られた。ケークサレと市販焼き菓子と成分値を比較した結果、ケークサレは市販焼き菓子に比べ、水分含量が高く、脂質が少ないという結果が得られた。