著者
渥美 綾子 安齋 由貴子
出版者
一般社団法人 日本地域看護学会
雑誌
日本地域看護学会誌 (ISSN:13469657)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.23-31, 2013-11-30 (Released:2017-04-20)
被引用文献数
5

目的:行政保健師が個別支援の際に行った関係機関や関係職種との連携内容を具体的に明らかにする.方法:対象者は,複数の関係機関や関係職種と連携をした個別支援事例を有する行政保健師8人である.半構成的インタビューにて,事例の概要,連携についてどのようなことを何のために行ったのか質問し,得られたデータを質的記述的に分析した.結果:行政保健師が個別支援の際に行った関係機関や関係職種との連携内容として,《連携機関の見極め》《巻き込み》《橋渡し》《支援方針の合意》《専門的役割の発揮》《連携のルール化》の6つのカテゴリーが抽出された.考察:行政保健師は,対象者支援の質を向上させることを目指し,関係機関や関係職種とのコーディネートの役割を担っていた.また,行政保健師は対象者を中心とし,対象者を支援する関係機関や関係者を全体的にみて,支援が円滑に進むように調整していると推測された.