著者
三木 静恵 漆原 寿彦
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会報 (ISSN:13471899)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.56, pp.43-46, 2009 (Released:2010-12-28)
参考文献数
9

群馬県内のオクラ苗立枯れ症状発生圃場の菌種を調査したところ,17圃場中13圃場でPythium ultimum var. ultimum が分離され,本菌がオクラ苗立枯病の主要な病原菌であることが判明した。本菌汚染圃場において,5月播種の平坦部露地栽培条件下で,2週間おきに播種期を違えてオクラを播種したところ,地温が低い上旬に播種すると発病が多く,健全株が少なくなることが確認された。さらに,オクラ播種後に長繊維不織布(商品名:パオパオ90)を2週間程度べたがけ被覆した結果,無被覆に比べ地温が高くなり,発病が抑制され,健全株が多くなった。
著者
三木 静恵 漆原 寿彦 池田 健太郎 柴田 聡
出版者
群馬県農業技術センター
雑誌
群馬県農業技術センター研究報告 (ISSN:13489054)
巻号頁・発行日
no.9, pp.43-50, 2012-03

ホウレンソウ萎凋病に対する土壌還元消毒法の防除効果を検討した。フスマあるいは糖蜜を用いた土壌還元消毒および、鎮圧処理を併用した土壌還元消毒は、化学くん蒸剤による土壌消毒と同様に土壌中の菌密度を低減させ、高い防除を得られることが明らかとなった。また、本法において1週間の処理期間では発病株率が8.7%であるが、2、3週間の処理期間では発病株率がそれぞれ0.6%、1.3%と少なくなり、防除効果を高めるには2~3週間以上の処理期間が必要と考えられた。さらに、本消毒法に用いる有機物について、フスマなどの代わりに麦わらの利用を検討した。麦わら単独あるいは、規定のフスマ施用量(1t/10a)を減らし麦わらを併用した場合は、慣行に比べ、発病が多くなった。一方、規定のフスマ施用量に加え、麦わらを併用する場合では、還元状態がより低く持続され、防除効果は同等であった。これらのことから、麦わらはフスマなどの代替資材として適さないと考えられた。しかし、規定のフスマ施用量に加え麦わらを併用する方法は、安定した防除効果が得られる可能性が示唆された。
著者
酒井 宏 白石 俊昌 萩原 廣 竹原 利明 中山 尊登 齋藤 初雄 漆原 寿彦 蓼沼 優
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会年報 (ISSN:03888258)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.45, pp.77-79, 1998-11-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
3

スイカ黒点根腐病に対する熱水処理, および臭化メチル代替薬剤の防除効果について検討した。その結果, クロルピクリン錠剤の効果が高く実用性が高いと考えられた。熱水処理, カーバムナトリウム塩液剤ともにクロルピクリン錠剤より効果がやや劣るが, 実用性があると考えられた。