著者
CHU Jingli XU Rujing:著 澤田 裕子:訳
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.47, no.11, pp.739-745, 2005 (Released:2005-02-01)

1950年に設立された中国科学院文献情報センターは国家科学図書館に成長し,自然科学と応用技術の基礎分野における文献を包括的,体系的に収集,保存,利用提供している。また図書館および情報サービス,情報研究,公文書管理,科学文化コミュニケーションのプログラムを総括し,図書館,情報科学の大学院教育も行う。同文献センターの新館は2001年に完成し,中国のシリコンバレーといわれる北京の中関村地区に位置する。また中国各地に所在する中国科学院の専門研究所の図書館情報サービスのサービスプラットフォームの機能をもつ。本記事では,同文献センターの情報資源の構築とサービス,情報研究とサービス,図書館学および情報科学教育,他国の該当機関との科学交流,国家科学技術図書館システムについて述べる。
著者
澤田 裕子
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本研究は父子関係・兄弟関係・養子関係の三つの観点から、平安貴族社会における家族のあり方を明らかにし、中世的な「家」の成立に伴う変化について考察することを目的とする。今年度は昨年度の成果を基にさらに分析を重ね、特に中世的「家」が成立する直前の十世紀から十一世紀前半にかけての元服と叙爵の変遷を中心に考察した。従来、父の地位に基づいて元服と同時に叙爵される元服同時叙爵は十世紀前半に摂関等子息の特権として成立し、十一世紀初頭には公卿層子息にまで広まったとされる。しかし実際に十世紀から十一世紀前半の元服と叙爵の関係を調べると、十一世紀前半の元服同時叙爵は摂関の近親者など一部の公卿子息に限定されており、一般公卿子息ではむしろ元服以前の叙爵が主流であったことがわかった。そしてこの時期の叙爵の変遷、特に元服前叙爵という変則的な叙爵の背景を解明することにより、元服と叙爵のタイミングが公卿層の中でも摂関との親疎によって異なっていたことが明らかとなった。また、こうした元服と叙爵の分析を通して、昨年度手がけた養子に関する分析もさらに深化させることができた。従来、家のための養子が成立するのは院政期とされてきた。しかし関白藤原頼通の養子信家(頼通同母弟教通一男)は摂関等子息の正妻子に相当する初叙を元服と同時に与えられており、頼通の後継とするために養子とされた可能性が考えられる。信家のケースが家のための養子であったとすれば、家のための養子の成立時期は一世紀ほどさかのぼることになる。本年度はこのように、叙爵や養子の問題から中世的「家」が成立する直前の社会変化の解明に取り組んだ。
著者
YAO XiaoXia CHEN Ling:著 澤田 裕子:訳
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.528-534, 2004 (Released:2004-11-01)
参考文献数
4

CALISは中国で資源共有の中心的存在である。本記事ではCALISが果たした役割,構築した運営サービスシステム,開発した資源,そして提供したサービスについて論じる。